九州・東京の総合美容プロスクール Be-STAFF【ビースタッフ】

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メイクアップアーティストへの道 VOL.2
コラム
2022.02.25

メイクアップアーティストへの道 VOL.2

メイクアップアーティスト山口 啓からのプロフェッショナルコラム。

前回私がなぜメイクアップアーティストになったかの経緯を書きました。

ひょんなことで今まで母だった人から、プロのメイクアップアーティスト山口 博美に出会ってしまったことからこの美容界に飛び込んでしまったこと、今となっては本当に感謝しています。

さてそんな私も当時は18歳で血気盛ん!!

朝は大学に行って、昼過ぎからはBe-STAFFでメイクアップを特訓し、その日習った技術を即生徒さんの誰かに先輩として伝えていくこと。とてもとても大変で難しく、技術だけでなく話し方、伝え方の勉強まであるのですから本当に大変でした(涙

だから教えてて自分も納得していくという、理想的な勉強方法がとれたような気がします。

生徒さんからもよく文句言われました!「啓くん、そんな説明じゃわかんない!」

そりゃそうです。僕自身がまだまだ完全に理解してないわけですから. . . .

そしてその宿題を抱えたまま夜から朝方までは飲食店で厨房に入ってました。

アルバイトなのにクロージングの店長も任されてましたから、毎日400人分のお出汁の仕込み、かしわご飯おにぎり400個を握り。天ぷらを100人分揚げ、仕入れの手配まで。. . . . 常連のタクシーの運転手さんからは大将!!って呼ばれてました(笑

でも20時間近く学びながら、教えながら、働きながらの生活は充実していて、毎日が楽しかった!

メイクも最初のうちは綺麗なモデルさんが来るとラッキー!なんて思ってましたが、メイクアップの本質が徐々にわかってくると、綺麗な美形な顔立ちの人より、むしろコンプレックスを抱えた女お姓をメイクする事がだんだんと段々と快感となっていく訳です。それって険しい山を登頂するような. . .そんな登山家のような気持ちだったのかもしれません。

だってコンプレックスを抱えた女性達は、今まで顔のことでいじめられたり、差別されたり、いろんな苦しい思いをも抱えていたのです。

人知れず、死にたいなんて思った事がある方も多かったです。

「結婚したい!」「夫とうまくいかない」「姑との不仲でストレスが溜まりまくり」「仕事での女性の立場が低すぎる」「子育てでどうしていいか分からない」

まだまだ若い私には到底埋められない悩み相談を受けながら、女性がいかに社会的にも大変で、家庭というものがどれだけ複雑なのかも. . . .

でもメイクで美しくなれた瞬間は皆さん、そんな日頃ストレスを忘れて、少女のように喜んでくれました!

嬉しかった、本当に嬉しかった!

目の前でお客さまがここまで感動してくれる仕事がどれくらいあるんだろ??

そんな忙しくも楽しい毎日を送っていたある日、強敵の女性が僕の前に現れました。
母でもあり、師匠でもある山口博美の友人。年齢42歳くらいだったと思います。

結構強烈なキャラクターの方で、遠慮なく物申す感じ. . 「ねえ、出来るもんなら私綺麗にしてみてよ!」って感じの中々強い口調。

私の当時のまだまだ拙い(つたない)技術で、汗ダラダラになりながら必死でメイクさせてもらいました。(汗

40分くらいかかったと思います。 そしてその後、そのお客様は自分の顔を鏡で見つめ続けること20分。

そして一言、私の顔を真剣に見据えて、そして私の腕を力強く握られて怒っているような顔でこう仰られました!

「あなたのメイクをこの顔に15年前にしてもらえてたら、私の人生変わってたのに!!!!」

私は身体中に電流が走るような快感と共に痺れを感じました!

「これだ!!俺の天職は!!」

私がその日の夜にしたことは、大学の退学届を書いたこと。(笑

そして次の日、母に相談するわけもなく、大学に提出。教務室から学長室に呼ばれて学長と初対面. . .

学長からは「どうして大学を辞めるんだい?」と一言。

そして私は、18歳からメイクを始めたこと、そしてこの仕事がどれだけ素晴らしい仕事なのかを感じた事を全て学長に説明しました。

学長はしばらくじっと聞いていらっしゃいましたが、私の話の後、「素晴らしいじゃないか!!」

「こんなにバブルの売り手市場の時代に、そこまでやりたい事が見つかることは奇跡なんだよ!」

そして「がんばんなさい!応援してるから!」って快諾してくださいました。

この瞬間が私が本当に本当にプロとしてメイクアップを天職として覚悟を決めた日になりました。

「出逢い」「覚悟」「絆」

師匠、山口博美が教えてくれた大切な言葉です。

出逢いを奇跡と思いなさい!

出逢った以上はその人を幸せにする覚悟を決めなさい!

そしてずっとずっと強う絆を保ち続けなさい!

これが20歳の私が大きく転機を迎えた大切な出来事だったと思います。

以上VOL.3に続く. . . . .